おかあさんの

気持ちがわかった。
どのお店に入っても、わたしのものになんて目が行かない。
いつも、おかあさんは、おとうさんのものを買っては嬉しそうにしてた。
ずっと、彼の顔ばかり思い浮かんで、
着てほしい色のシャツ、ネクタイ、使ってほしい小物。
気がついたら、手に取っていた。
へんなの。
でも、それが、自分でもほほえましい。